Google Earthで見る日本の人口分布

市区町村別人口の分布

最初に,市区町村別人口を表す地図を見てみます.まず,「Google Earthで見る地図教材のページ」の「人口・産業」のページにある「人口に関わる指標」の表にある「人口」の「市区町村別」の青いボタン市区町村別をクリックまたはタップします. そして,PCでは「開く」を,タブレットやスマートフォンでは「Google Earthで開く」を,クリックまたはタップします.そうすると,下のような,市区町村別人口を,球の高さで表した地図が,Google Earthで表示されます.

この地図では,人口が球の高さに比例しており,高く表示されている市区町村ほど,人口が多いことを示しています.また,球の色が赤いほど人口が多く,緑ほど人口が少ないことを表しています.地図を傾けると,高さの違いがよく分かります.地図を傾けるには,PCでは,shiftキーを押しながら,マウスのスクロールホイールを回転させるか,マウスの左ボタンでドラッグします.タブレットやスマートフォンでは,二本の指をそろえて同時に画面に触れ,指先を下方向へ動かすと,地図が傾きます.
この地図を見ると,人口が多い市区町村は,太平洋ベルトに多くみられるものの,全国に点在していることが分かります.日本で人口が集中する首都圏や近畿圏で,とびぬけて人口が多い市区町村がみられませんが,これは,大都市では,区に細分されているためです.このため,首都圏や近畿圏などの大都市圏には,ものすごく人口が多い市区町村はないものの,ある程度人口が多い市区町村が非常に数多く分布しています.

市区町村別人口密度の分布

次に,市区町村別人口密度を表す地図を見てみます.まず,「Google Earthで見る地図教材のページ」の「人口・産業」のページにある「人口に関わる指標」の表にある「人口密度」の「市区町村別」(立体)の青いボタン市区町村別をクリックまたはタップします. そして,PCでは「開く」を,タブレットやスマートフォンでは「Google Earthで開く」を,クリックまたはタップします.そうすると,下のような,市区町村別人口密度を,市区町村の領域の高さで表した地図が,Google Earthで表示されます.

この地図では,人口密度が市区町村の領域の高さに比例しており,高く表示されている市区町村ほど,人口密度が高いことを示しています.また,領域の色が赤いほど人口密度が高く,緑ほど人口密度が低いことを表しています.この地図を見ると,人口の地図とは大きく異なり,首都圏や近畿圏などの大都市圏の人口密度が,その他の地域に比べて,極めて高いことが分かります.これは,細分された区などの狭い面積の市区町村に,ある程度多くの人が住んでいるためです.このような大都市圏は,主に,太平洋ベルトに 分布しており,首都圏と近畿圏が非常に大きなものになっています.これら首都圏や近畿圏のように大きな都市圏では,中心部の人口密度が極めて高く,周辺に行くにしたがって,徐々に人口密度が低下していく様子がみられます.ただし,よくよく見ると,首都圏においても近畿圏でも,中心部は,その周辺よりもやや人口密度が低くなっています.ドーナツ化現象と呼ばれるものです.中心部は,商業用地や業務用地が多くなり,居住者が減少することによって,このようになります.

人口密度が高い地域の様子

人口密度が高い地域の様子を,上空から,そして,地上から見てみます.「人口に関わる指標」の表にある「人口密度」の「東京都豊島区」の青いボタン東京都豊島区をクリックまたはタップします.そして,PCでは「開く」を,タブレットやスマートフォンでは「Google Earthで開く」を,クリックまたはタップします.そうすると,下のような,東京都豊島区の上空から見た空中写真が,Google Earthで表示されます.

この空中写真を見ると,灰色で大小さまざまな四角が無数に見られます.これらの四角が建物で,人口密度が極めて高い地域では,多くの建物が密集していることが分かります.ただし,一様に同じような建物があるわけではありません.駅の周辺には,高層の大きな建物があり,そこから離れると低層の建物が増えていきます.このような様子は,空中写真でも読み取れますが,ストリートビューでも見ることができます.この地域では,ほぼすべての道路でストリートビューが提供されていますので,Google Earth画面の右上にある人形を,道路にドラッグします.駅の近くで見てみると,下のような,ストリートビュー画面が表示されます.

駅の周辺では,広い道路の両側に高層の大きな建物があり,商業施設や事業所として利用されていることが分かります.一方,駅から離れた地域でストリートビューを見てみると,下のような異なる様子が見られます.

狭い道路の両側に,低層の建物が密集しており,住宅地として利用されていることが分かります.

市区町村別一人当たり面積の分布

人口密度は,人口を面積で割った値ですが,反対に,面積を人口で割ると,一人当たりの面積を表す値が得られます.「人口に関わる指標」の表にある「一人当たり面積」の「市区町村別」(立体)の青いボタン市区町村別をクリックまたはタップします. そして,PCでは「開く」を,タブレットやスマートフォンでは「Google Earthで開く」を,クリックまたはタップします.そうすると,下のような,市区町村別一人当たり面積を,市区町村の領域の高さで表した地図が,Google Earthで表示されます.

この地図では,一人当たり面積が市区町村の領域の高さに比例しており,高く表示されている市区町村ほど,一人当たり面積が広いことを示しています.また,領域の色が緑色であるほど一人当たり面積が広く,赤いほど一人当たり面積が狭いことを表しています.この地図を見ると,北海道の広い範囲と,本州,四国,九州の内陸部に,一人当たり面積が広い市区町村が分布しています.一方,本州,四国,九州では,沿岸部の市区町村は,一人当たりの面積が非常に狭くなっています.

一人当たり面積が広い地域の様子

一人当たり面積が広い地域の様子を,上空から,見てみます.「人口に関わる指標」の表にある「一人当たり面積」の「福島県桧枝岐村」の青いボタン福島県桧枝岐村をクリックまたはタップします.そして,PCでは「開く」を,タブレットやスマートフォンでは「Google Earthで開く」を,クリックまたはタップします.そうすると,下のような,福島県桧枝岐村の上空から見た空中写真が,Google Earthで表示されます.

この空中写真を見ると,肌理の粗い緑色の地表面が広い範囲を占めており,白っぽく見えるものが,緑の中に,線状に延びている様子が読み取れます.この緑色のものが森林です.陰影の様子から,起伏のある山地が森林におおわれていることが読み取れます.白っぽく線状に延びているところは,谷間にあたっており,ここに集落や道路などがみられます.一人当たり面積が広い市区町村の多くは,この地域のように,平野が少なく山地の割合が高い地形からなる地域です.ただし,北海道には,ある程度平野がある地域でも,一人当たり面積が広い市区町村があります.どのような地域か,見てみてください.


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Google Earthで見る地図教材のページ

このページでは,Google Earthを利用した地理学習のために,kmlファイルを公開しています.Google EarthをインストールしたPC,タブレットPC,スマートフォンで,下の各メニューのページ中の青いボタンをクリックまたはタップして,「開く」または「Google Earthで開く」をクリック/タップすると,Google Earthが起動して,当該の地図を利用することができます(2013/11/19公開開始).