片桐重雄 数学的な考え方の指導-算数・数学科の真の学力向上をめざしてー 明治図書 1960円＋税 2004年
「数学的な考え方」とは、何か？について、詳しく解説してある日本で唯一の本です。（でも、最近はようやく いろいろな取り組みが紹介されつつあります。）学習指導要領などに「数学的な考え方」のよさを教えるとありますが、 さて、その「数学的な考え方」とは何でしょうか？そのこと自体がわからなければ、教えられませんね。それを知る ための体系的な本がこれです。一度、手にとって見てください。内容は主に算数を中心に考えられていますが、中学校や 高等学校の教員をめざす人にもお勧めです。興味を持てば、セミナーで、この本の分析をしていますので、ぜひ どうぞ。「教える」とは何かを考える契機にしてほしい。
結城浩 数学ガール ソフトバンク クリエイティブ株式会社 ２００７年 １８００円＋税
本の帯には、「僕の心をときめかす、数式と二人の少女」挿絵には、二人の高校生の少女の絵。少し関係のない話かな と思ってしまいそうな装幀だが。数学の面白さを実況中継のように伝えてくれる秀逸の本である。ぼくとミルカさんと テトラさんの3人が、どのように「数学」が作られていくかがわかるお話。とくに、テトラちゃんのリアクションが とても臨場感が溢れていて、これから数学科の教員を目指す 皆さんにとって、とてもためになる本です。現在、5冊が刊行されている。でも、この本は必ず第1巻から読もう。実は 漫画にもなっているが、この本は文章で読む方がずっといい。
盛山隆雄 「数学的な考え方」を育てる授業 東洋館出版社 1980円＋税 2013年
内容は算数教育ですが、小学生との臨場感溢れるやりとりが、「数学的な考え方」の理解を読者にもたらします。 授業構成について、深く考える契機を与えてくれるでしょう。帰納、演繹、類推などの意味がよくわかります。 どのような発問が子どもを算数の世界に導くのか！わくわくどきどきしますよ。 中学校や特に高等学校での実践につなげたいものです。