パンフルート(葦笛)

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上記の葦笛は、卒論の課題を「音」にしたところ研究室の先生がおもしろそうだからと、紹介してくれたものです。歴史が深く、日本にも海外にも関係があったので調べてみました。ちなみに上記のものは長野で観光土産店にあったそうです。


パンフルートの歴史
ギリシア神話の半獣神パンのもっていた笛からこの名前がついています。ルーマニアやペルー、ボリビアなどでは今でも盛んに演奏されています。
この楽器の起源は非常に古く、地中海沿岸地域では紀元前7世紀頃にはすでに存在していたと思われます。また、古代中国の殷の時代(前15世紀〜前10世紀頃)にも「排笙」と呼ばれるパンフルートが雅楽の演奏に使用されていました。こうしたことから、パンフルートは竹や葦の繁茂する地域において発生し、各地に伝播していったものと考えられます。
また、モーツァルトの歌劇「魔笛」の中で、パパゲーノの持っている笛はパンの笛です。
パンフルートのしくみ
何本かの竹の管をいかだ状に並べ、紐などで結わえて固定したものですが、なかには、管を二列に束ねたものや、管を一つに束ねたものもあります。管は一般的には閉管(底部が音栓で塞がれている)で、どの管にも指孔はありません。発音原理は、ビールやジュースの空瓶のくちに唇を当てていきを吹き込むと「ポーッ」という音が鳴るのと同じです。奏者はパンフルートを両手に持って唇を管の上端に軽く当て、滑らせるように左右に動かして演奏します。音の高さは管の長さに比例し、管の長さが半分になると1オクターブ高い音が鳴り、倍になると1オクターブ低い音がなります。

・「鵜殿ヨシ原焼き」中止 (2000年12月26日 讀賣新聞より)
大阪府高槻市淀川敷で、一帯の葦原を野焼きする早春の風物詩「鵜殿ヨシ原焼き」が、来年は中止されるようになった。約50年の歴史があり、見物客も大勢集まるが、対岸の枚方市側から風にあおられた煙や灰に住民らからの苦情が相次いでいたためである。
「鵜殿」は紀貫之の「土佐日記」にも記されている古代からの地名。このあたりの葦は品質がよく、戦前には皇室にも献上していた。今でも雅楽の篳篥(ひちりき)の吹き口や、高級スダレの材料に使われているが、需要が少なく、大半は野焼きで焼き払われる。関係者は「野焼きすることで品質のよい葦になるのだが、枚方市側の市民に迷惑をかけいるのは事実で、組合の中止の意向は尊重したい。」と話している。
また、高槻公害問題研究会の方は「鵜殿は、淀川右岸では唯一の葦原。対岸の住民には我慢してもらいたいが、これも時代の流れかもしれない」と言っている。

今回私はこのホームページを作るにあたってこのような事柄を知ったが、この他にも私たちが知らないだけでたくさんの歴史的遺産が消えてるのかもしれない。歴史の流れもあるが、後世に何を残していくのか考え努力するのもこれからの私たちの役割だと思う。ひとつ消えてしまう歴史を残念に思い、よくがんばったなと敬意を表したい。


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