本学の英語教育講座(専攻)の中には2つの専門分野(コース)があります。
すなわち、英語学、英語科教育学の2つです。前者の英語学コースは、
文字どおり英語学に関する問題を主な研究対象としています。基本的には
英語に関わることを学問的、科学的、理論的、かつ実証的に観察し、検討し、
そして考察することにより、英語という言葉の実態やメカニズム、あるいは
文法や語法のルールもしくは理論といったものを追求していくことになります。
したがって、教職につくことを念頭に置きながら、大学・大学院に進学すること
を考えている人で、とりわけ英語そのものに関心のある人、あるいは英語を
学問的に究めたい人は、この専門(あるいはコース)の道を歩まれるのも悪く
ない選択肢の一つであると思われます。 |
いまのところ、このコースでは具体的には英文法研究、英語語法研究などが
メインとなりますので、とにかく英語そのものがなによりも大好きという人が
進むべき方向です。くれぐれも選択を誤らないように十分に検討して、自分の
意志で自分の進路を決めてください。一般論として言えることですが、後に
なってから「こんなはずじゃなかったのに」ということは、しばしば起きるもの
だからです。もっとも、英語が好きで英語学の道を選んだ人の中には、その
ような人は少ないようですが。 |
それから、いま一つ、親切心から記しておきますが、大学ではおそらく最も
大きな仕事(勉強)として、学部では卒業論文を、大学院では修士論文を
それぞれ英語で(少なくとも現在のところ本学では英語で)書くことになって
います。30〜50ページにわたる長い英文ですので、それだけでもたいへん
ですが、その内容を質的にも研究論文に相応しいものに仕上げなければ
なりません。質・量ともに充実したものにしなければなりませんので、
そのためには、準備を含めて、その調査・研究などにはたいへんな時間と
労力が必要となります。このことはよく肝に銘じておいてください。 |
また英語(学)を専攻しようという、いわば「志の高い人」はそれなりの
覚悟と意欲と動機が必要なことは言うまでもありませんが、できれば
英語のセンス、能力、そしてあえて言えばさらに、研究を継続するための
基礎体力が求められるのです。いずれにしても、こちらがプレッシャーを
感じるくらいの「やる気のある人」を歓迎します。 |