調理学実習について
大学でも調理実習はありますが、表題のように「調理学実習」になっています。
これは、調理科学的な要素も入れたいと思ったからです。
調理って、わざわざ大学で学ばなくても、クッキングスクールもあるし、家で教えてもらえることもあるし、何ならSNS(動画やインスタグラム、エックスなど)で自学自習もできるんじゃ…?って、思った人はいるでしょうか。
調理そのものは、ヒトの基本行動の一つだと思います。
食べないと従属型生物であるヒトは栄養を補充できず、生命維持ができないからです。
【食べられないものを食べられるようにする】のは調理の重要な意義の一つで、
いろいろな意味を持っています。つまり、調理を支える学問もある。
学問として成り立っていないと総菜工場や食品工場は作れないはずです。
【食べられないもの】には、本当に食べられないもの、例えば小麦や生米も該当します。
青梅のようにそのままでは有毒な食品も調理加工して解毒してから食べます。
大きなマグロ、肉牛、などもそのままでは【食べられないもの】。
解体して切り刻んで加熱したり加工したりして食べます。
【食べきれない】も含むなら、干物やジャムなどになるかも。
他には【よりおいしくする】のも調理の意義です。キャベツを炒めるだけ、より、
肉入れたり塩コショウしたりしたほうがおいしいでしょう?
調理の意義を学術的に考えることで、基礎教科である理科や社会、国語などが生きてくると
思います。基礎教科と生活や産業といった応用科学の橋渡しをするのが調理であり食物です。
生活するためだけなら、作らなくても、買えばいい。コメを買わなくても、パンやカップ麺、
おにぎりなどを買えば食事はできます。レストランや定食屋で注文する方法もあります。
最近では、スーパーやコンビニエンスストアなどが割引セールをしたり単身世帯用に少量パック
を作ったりしているので、うまく買えば作るより効率よく安価に食事ができるのかも。
栄養重視で食事するなら栄養に特化した食品も多いですよね。なら、それもあり?
実習自体は、グループワークで段取りなども必要です。
買い物をすれば、廃棄率なんかも考えるかも。
食行動を消費行動だけにしてしまうのは良くないことだと思います。なぜでしょう?
家庭科の食領域では、そういったことが理解できるように教えたいから、
家庭やクッキングスクールとは一味も二味も違う調理実習を展開しようと工夫されてると
思います。スキルだけを学ぶのではなく、その背景を学ぶような実習にするために
大学でも調理をしながらいろいろ考えてもらえるよう配慮しています。
左は教育実習で調理実習をやっている風景です。


家政教育専攻 食物学研究室