調理実習で教えたいこと その2
ツツジ自体は「木」ではないのですが、うまく絡んで「木」に咲いている
ように見えますね。
大学での調理実習は、料理教室や家庭教育とはちょっと違っていると
思います。
管理栄養士養成系の調理実習と教員養成系の調理実習も違うと思います。
調理学実習についてはちょっと書きました。
食べられないものを食べられるようにするのが調理、ということについて書いてます。
調理の意義はそこなのですが、
家庭で調理をする時間が多くない人も増えたかもしれません。
おいしそうなお弁当はあちこちで気軽に買えます。
従来通り作る人もたくさんいます。
そんななかで、調理実習。なかなか大変そうですよね…。
各個人の生活状況も食の価値観も違います。
じゃあ、いっそ、”実験”とみなしたらどうでしょうか。
日本食の基本である”だし”は、「かつおだし」「こんぶだし」
「干した魚介のだし(煮干し・あごなど)」が有名ですが、野菜や豆腐といった
材料からでもだしに近いうまみ成分などが溶出します。
かつおぶしも、花かつおのだしからサバぶしなどまでいろいろあります。
”実験”なのですから、いろいろな”だし”を作ってみて、そうめんつゆや味噌汁で
比較する、なんて、どうでしょうか。
分析機器は”ヒト”。自分の五感で分析し、評価してください。
自分がいいなと思うものや、むむ、と思うものがあるかもしれません。
いいな、と思うものを使えばいいのです。
献立も「文化の継承」ですから、ご飯と汁物のセットにおかず、という組み合わせ
の良さは理解できるようにしたいところです。ご飯がパスタになったら、汁ものは
ジュースやお茶などでもいいかも。”水分”ですもんね。でもそれじゃ野菜が足りない
ので、野菜料理は要りそう。
温野菜サラダやマリネなども良いし、味噌汁もダメじゃないと思います。
食事のトーンがちょっと違いそう?なら、パスタを納豆おろしパスタのように、
和風にしてみては?
文化と言えば、野菜の切り方もそうですね。
キャベツも千切りから短冊切り、角切り、ざく切り、みじん切りも含めていろいろな
切り方があります。野菜炒めだとみじん切りは使わなさそう…。
それぞれの切り方の存在意義ってなんでしょうね。
いったん、全部の切り方で肉野菜いためを作ってみますか?
生徒にも料理上手はいると思いますが、それは経験値であることが多いのでは…。
”実験”しながら、学問をベースに自分でいろいろ考え、生活に還元するヒトもいれば
理科や社会などと連携するヒトもいるような、
そんな調理実習も”あり”なのかも。生徒が主体的に考えられる場を提供するのは、
教育的に良いことと思います。
料理上手な人が調理スキル向上を目的として教える…のが調理実習、ではないかも
しれない、ということですね。教員になろうかな、と思うヒトは、調理実習を通して
何を教えたいかな、って、考えてみてください。
見晴らしがいいところからは梅田や天王寺のあべのハルカスが見えます。

家政教育専攻 食物学研究室